義母
ポストに、義母からの手紙が投函されていた。
離婚してもう十年くらいたった今も、こうして手紙をおくってくる。
封書は和紙で、いつも筆ペンで達筆に描かれている。
暖かく、そして近しい愛情の全てがそこには詰め込まれていた。
毎年毎年、年を重ねながら、感性が豊かで、ささやかな生き甲斐を掴み、たくましく色濃く義母 は
いつもわたしの憧れの人ひと。そして大好きなわたしの敬愛なるひと。
21で嫁いで初めて、人に愛され、愛することを知った。家族とは何か、ということを知った。
責任をもって生きることを、その無償の愛の中から、月日が流れるように
学んだ。
強く生きることを、老いや病気と闘う義母から、今も学び続けている。
いつも、感心するのは、何一つ無理することなく関わり合うヒト、モノ、コトに、
きちんと向き合う勇気や思慮深さ、懐中の大きさを
彼女の日常の中にそこはかとなく感じることだ。
わたしは、いつも涙が一杯になり、胸が幸せで一杯になる。
人に心を触れられることが、こんなに嬉しいなんて。
義母には、会わなくても、どこか気持が通じる感覚を昔から持っている。
こんなに愛している人は、他には、いないのだ。本当に。
- 2010.08.27 Friday
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- 23:39
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- by コバヤシリカ・プロフィール